積水ハウスで、夢をかたちに。

憧れをかたちに、はできなかったけど、3社で迷い積水ハウスになりました。

資金計画書の仕組み

はじめに

家づくりの総額がいくらぐらいになるのか、何回かわたって実例をもとに説明し、ざっくりとした試算方法をまとめたいと思います。まず初めに、ハウスメーカーとの打ち合わせ初期に出てくる「資金計画書」のフォーマットに則って、全体の構成をみてみましょう。

資金計画書の基本

ハウスメーカーごとに分類が異なります。分類方法の違いには各社の考え方が表れていて面白いのですが、比較するには不便です。そこで私たちは、各社の見積もりを同じ基準で分類し比較しやすくしました。その際に使った分類の大項目はこちらです。

  • 建築主体工事費
    • 本体工事費
      • 本体工事
      • オプション工事(提案工事)
    • 設計関連費用
    • 仮設工事費
  • 付帯工事費
    • 屋外(屋外電気・給排水工事、ガス工事)
    • 屋内 (カーテン、照明、造作家具)
    • 設備(空調、給湯、床暖房、太陽光、蓄電池)
    • 外構費用
  • その他

建築主体工事費

家本体の費用で、基礎から外装・内装・基本的な設備(キッチン、洗面、トイレ、風呂)などを含みます。標準という概念があるハウスメーカーでは、本体工事がさらに本体工事+オプション工事(提案工事)と分かれていることがあります。

ハウスメーカーによって、仮設工事費と設計関連費用の取り扱いに違いがあります。これらを本体工事費の一部として取り扱っているハウスメーカーもあれば、別項目としているハウスメーカーもあります。これらはどちらも本体工事の大前提として必要な項目であり、施主側の都合で分離発注することができない項目であることから、私たちは主体工事費にまとめて比較しました。ただし、設計士が担当する業務のなかでも、長期優良住宅の申請などはその他の項目に含めています。

この金額の内訳や水準については、別の記事で詳しく説明します。

付帯工事費

付帯工事は、完成した本体に外部業者が取り付けるものが中心です。とは言え、これらが無いと家として機能しないものもあるので、施主の立場からすれば、主体工事と付帯工事の違いはさほど意識にのぼらないかもしれません。

また、本体工事の一部として取り扱われるか、付帯工事の一部として取り扱われるかが、状況に応じて変わる項目もあります。一例をあげれば照明です。私たちがもらった当初見積もりでは、どのハウスメーカーも付帯工事の一部に含めていました。一方、詳細見積もりの段階では、屋内電気工事の一環として本体工事に含まれていました。シーリングライト、ペンダントライトのように着脱できるものは付帯工事扱いのようですが、ダウンライトや間接照明に関しては、本体工事の一部とみる方がイメージに合うので納得なのですが、見積もりを確認する上での注意ポイントかもしれません。

その他の例では、外構のタイルデッキについて基礎工事と同時にコンクリートを打つことにしたり、屋外の散水栓を屋内の給排水の一環として取り扱うこともあるようです。この場合には外構費用と、本体工事の費用の中で入り繰りが発生することになります。

付帯工事費には、以下のような施主支給や分離発注がしやすいものもあります。

  • 外構
  • カーテン
  • 個別空調 (隠蔽配管でない場合)

付帯工事費に大きく影響するのは、外構工事、および太陽光・蓄電池の採用の有無です。

その他

その他は、役所関係、ローン関係など、家づくりのための付随的サービスに関わる費用もろもろです。なかでも大きいのは、住宅ローンを借りる際の手数料と登録免許税です。

消費税

土地および登記等、一部の費用を除けば、ほぼ全ての項目に消費税がかかります。ハウスメーカーが坪単価というときは、税抜きの数字が一般的だと思います。

業者からの見積もりには、既に消費税が含まれていることがあります。この場合、資金計画書上は内税であるかのように見えます。

費用の割合の実例

下のパイチャートは、我が家における本体工事と付帯工事の比率を表したものです。本体工事が73.8%、外構が14.1%、付帯工事(設備)が7.9%でした。

我が家の内訳

本体価格の約3割増しが、土地以外の建物・外構全体の総額で、それにさらに10%の消費税がかかっていることがわかります。

まとめ

この記事では、家づくりにおける費用の全体像をざっくりと把握するための基本的な分類と、各分類に含まれる主な項目について説明しました。本体工事以外にも多額の費用がかかることがわかります。我が家だけでなく、他の例を見ていても、土地を除く建物全体で本体価格の3割増しはそこそこ標準的な額のようです。

今後の記事では、各項目ごとの詳細な内訳や具体的な事例を交えて、さらに掘り下げて説明していきます。これから家づくりを考えている方にとって、参考になる情報を提供していきたいと思います。