寝室編
寝室には南向きに幅2m、高さ1.2mの腰窓がつきます。窓の片側がコーナーに接しているのでカーテンは使いにくいけれど、割り切ってロールスクリーンを受け入れてしまえば対応している製品も多く、候補が多すぎる苦労はあってもLDKや書斎のような悩みはありませんでした。
寝室は寝るだけの部屋と割り切っているので、昼間は使わない(はず)。就寝仕様で遮光スクリーンを条件にしたほかは、標準的な仕様です。
ロールスクリーンの候補
ニチベイ:ソフィー
トーソー:マイテックシリーズ
生地
各社とも生地はとても豊富です。なんとなくの印象ではニチベイが一番選択肢が多い気がしたけれど、数えたわけではないので間違えているかもしれません。大手3社のどこにしても、柄や色の選択肢は十分にあると感じました。
生地の手触り感、質感についても、同じタイプの生地同士を比較すると3社の間で特に大きな違いは感じませんでした。メーカーの違いより、メーカーの中でのタイプの違いの方が大きな違いにつながるように思います。
生地選びでは、候補があまりに多くて大変です。
- 模様あり、無し
- シースルー → ミディアム → シークレット → 遮光
- 遮光の場合は、イメージする遮光等級(1級、2級、3級)とバックコートの有無
- 遮熱など、機能性で求める基準があるか
- 織り方、柄の好み
- 色の好み
の順番で絞り込んでいくと効率的でした。
各メーカーともサンプルをオンラインで請求できるので、結構請求しました。リクエストした翌日に発送、翌々日に到着といったスピード感だったので大変に助かりました。
ただし送られてくる小さなカットサンプルでみると、結構残念な感じ、やや気持ちが落ちたことを白状しておきます。その後でショールームにある大判のサンプルや、実例を見ると、同じ生地でもずっと立派に見えるのが確認できて安心しました。
これは壁紙でも同じですが、カットサンプルは色味や手触り感の確認などの絞り込みには良いですが、質感などにしっくりこなくて決断できない場合にはできるだけショールームを訪問してみることをお勧めします。
ショールームでは生地の透け感なども確認できるのですが、デジタルカタログの方が優れていると思う点、絞り込んでおいた方が良いと思う点が二つあります。一つ目は、夜間の透け感など、異なる状況での見え方の違いの確認です。二つ目は、光の透過度などの記事の工学的性能です。
生地が豊富にあるだけに、ショールームに行く前に自分が欲しいもののイメージは固めておけると、時間が有効に使えると思います。
メカニズム・コントロールユニット
三社とも標準的な仕様同士ではメカニズムの基本的な機能やつくりに大きな違いはありませんでした。ただし寸法は微妙に異なります。特に枠内設置する場合は、少しの差で見え方がかわってくるかもしれないので、寸法に一段と注意を払った方が良さそうです。
また、デザインも微妙に違います。比較的曲線を多用したデザインと、直線的なデザインにわかれますが、これは実物をショールームなどで見てもらうのが一番だと思います。特にカバータイプの場合、違いがよりはっきりします。
スクリーンの上げ下げの仕方はチェーン、プルコードなどいくつかの手法が各社から用意されています。この点については標準的なチェーン方式で十分だと思っていた我々は特に調べませんでいた。特にお気に入りの手法がある場合には、それが提供されているかどうか確認した方がよいですね。操作方法が違うと、メカの大きさ、デザインや作成できるスクリーンの大きさも変わることがあるので、要注意です。
我々の評価基準では生地ではあまり差がつかず、メカのデザインや色でどの商品を採用するかが決まりそうです。以下に各社のメカの例(図)をまとめました。それぞれ各社のホームページや電子カタログからお借りしています。実際のメカの大きさは、操作方式やスクリーンの大きさ、その他のオプションによっても変わってきますので、決める際には必ずメーカーのサイトでオリジナルの情報を参照するようにしてください。
トーソー
ニチベイ
タチカワブラインド
オプションとして考えること
- カバーをつけるかつけないか。つける場合はカバーの色
- メカやウェイトバーの色
- ウェイトバーの種類やラップする仕様にするかどうかなど
- コントロールの仕方(チェーン、プルコード、ワンタッチチェーンなど)
- スクリーンを逆巻きにするかどうか(対応しないメーカー多そう
- 電動か手動か
スクリーンの設置方法
スクリーンの設置方法(設置する場所)にはいくつ化の候補があります。通常いわれるのは、天井付けと正面付けですが、誤解を招きやすい用語に思えます。少なくとも、私たちはこの言葉をめぐってかなり混乱しました。
天井付けと正面付けの定義(ChatGPTに聞いてみた)
以下はChatGPTによる天井付けと正面付けの説明です。
ロールスクリーンの取り付け方法には、天井付けと正面付けの2つの主な選択肢があります。どちらを選ぶかは、お部屋のデザインや使い勝手に影響を与える重要な決定です。
ここで、それぞれの取り付け方法について詳しく説明します。
-
天井付け:
- 窓枠の内側に取り付ける方法です。
- メカ部分や生地がすべて窓枠の中に収まるため、スッキリとした印象を与えます。
- 光が少し漏れることがあるため、朝日を遮りたい寝室や書斎などの部屋の窓の方角を確認しましょう。
- 窓枠の上下左右の寸法を全て図って、窓枠のゆがみがないか確認することが大切です。
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正面付け:
- 窓枠を覆うように取り付ける方法です。
- 光漏れの心配はありません。
- 高い遮光性が期待でき、ダイナミックなお部屋の演出やデザイン性の高い生地でインテリアのアクセントにもなります。
- 窓周辺の壁にロールスクリーンをしっかり固定できる下地が必要です。
この説明は用語の使い方の一つとして成立しているようなのですが、完全なものでもないようです。
上にあげたロールスクリーンメーカーの説明図では、天井付けか正面付けは、窓枠全体を覆うかどうかにかかわらず、ブラケットが上に向いているか、横に向いているかを基準に定義しているように見えます。
ややこしいのは、壁(横向き)につけるか天井(下向き)につけるか、という方向を指す場合と、窓枠の外から窓枠全体を覆うか、窓枠の中に設置してガラス部分だけを覆うか、という覆う範囲を指す場合の二つの概念があるからです。
窓周辺の壁にロールスクリーンを固定する方式(正面付け)では通常窓枠全体を覆わない理由が無いので、窓枠全体を覆うように取り付けるというのは間違いではありません。ただし、窓枠全体を覆うために必ず壁に取り付けなければいけないか、という点では曖昧さが残ります。
また、枠内に設置する場合は、必然的に枠の天井側に設置することになるし、窓ガラスだけを覆うことになります。しかしながら、枠内以外の天井につける場合はこの限りではありません。
(枠ではなく部屋の)天井につけて、窓枠全体を覆う方式は、文字通りの意味でいえば「天井付け」だけれど、窓との関係では「正面付け」と同じ関係になっている、という点が誤解を招くのですね。
これは部屋の天井から窓枠全体を覆う方法があまり一般的ではなく、用語を考える上で無視されてきたからではないかと思います。しかし、時代と共に窓が大きくなり、天井や天井の掘り込みから下までスクリーンをぶらさげるケースがもはや珍しくない中で、言葉も修正された方がわかりやすいなと思います。
(本当の?)天井付けと正面付け、我が家の場合
文字通り天井からぶら下げるのと、正面付けの違いは、窓上部に出る壁の部分をロールスクリーンで覆うか覆わないかです。
もともとは、妻は「必要以上にロールスクリーンが大きいのは不自然だ。」との立場で正面付けは、私は「壁にぼこっと物がついているのは残念な気がする。」との立場で(文字通り)天井からぶら下げる派、でした。ただし、二階の居室はエアコンも壁掛けむき出しなので、今さらロールスクリーンに目くじらをたてても、という感じなのも事実です。言ってみれば、消極的天井付け派といったところでした。
しかしひょんなことで二人の意見があっという間にまとまりました。
やったことは簡単。今住んでいる家の壁に、新居の窓の大きさを床から同じ高さ、少なくとも一つの壁との位置関係もそろえて、実寸大で養生テープを使ってマーキングすること。
新居の2階は天井高2m50㎝なのに対して、現在の賃貸マンションは2m40㎝と10㎝差があります。他の目的もあったので、床からの高さ(108㎝)を揃えたマーキングしましたが、ロールスクリーンの配置シミュレーションだけが目的であれば、天井からの高さだを合わせた方がよかったかもしれません。
マーキングによりわかったことは、天井からぶらさげても、正面付けにしても、スクリーンの大きさの差は限定的ということ。
250㎝: 天井の高さ - (120㎝: 窓の高さ + 108㎝:窓の位置) = 22㎝
ところが、巻いたロールスクリーンはウェイトバーの位置によっては約8㎝-10㎝程度あります。とすると
22㎝ -8~10cm = 12㎝ ~ 14㎝
となり、壁でいうと、10㎝強が巻いたロールスクリーンの上に出るか、下に出るかというだけの違いになります。であれば、天井からぶら下げた方が誇りもたまりにくいし、壁もすっきりする、ということですんなりと合意できました。計算してみても同じ結果になるのですが、壁へのマーキングでシミュレーションすることで感じられたことですんなりと腹落ちした気がします。、窓の大きさや位置関係を確認するうえでもこの方法はとてもお勧めです。
電動と手動
ロールスクリーンを電動化するコストは、メーカーにもよりますが、1台5万円~10万円ぐらいのようです。腰窓が一枚ぐらいであれば、電動にするメリットは限定的だと思います。進化を発揮するのは連窓で複数枚を同時に上げ下げしなければいけないとき。ただしこの時には、5-10万円×窓の数、と出費もかさみます。
我が家はLDKが複数窓同時開閉にあたるのですが、コスト面から電動は見送ることになりそうです。
まとめ
寝室は比較的シンプルに決まったので、今回はどちらかというとロールスクリーンに関して調べたことの備忘録です。ただし、正面付け、天井付けの言葉問題は、ちょうどちょっとしたトラブルと関連していただけに、ぎくしゃくのもとになり強い印象が残っています。ちゃんと言葉がわかりやすく進化するとよいなと思います。