積水ハウスで、夢をかたちに。

憧れをかたちに、はできなかったけど、3社で迷い積水ハウスになりました。

インテリアコーディネーターの面目躍如たる提案

はじめに

以前の記事でお伝えした通り、

building-dream-home.hatenablog.com

インテリアコーディネーター(IC)のNさんが入った最初の打ち合わせは順調とは程遠いものでした。

仕切り直しましょうという話をした上で、次の打ち合わせでは、

  • 私たちが理想とする家、ライフスタイルを資料を使って説明
  • 現在のプランをウォークスルーしながら、それぞれがどのような考えに基づいて設計されているかを確認

することに時間を使いました。話している最中から、

  • 方向性について、相互理解ができた
  • Nさん、および設計士のOさんと、丁寧な意見交換ができたおかげで、認識のずれや、前提知識の有無に起因するギャップを埋めることができた

と実感し、非常に前向きに考えられるようになりました。打ち合わせ全体を振り返っても、最も密度が濃く、有意義な時間の一つだったと思います。

これ以降、インテリアに関する打ち合わせが建設的でしっくりくるものになると同時に、私たちのNさんへの信頼もぐんぐんと高まることになりました。

インテリアがそもそも感覚に大きく依存するものであるため、Nさんの素晴らしさを言葉で説明するのは難しいのですが、それでも私たちが感心した点などをできるかぎりまとめてみたいと思います。

そもそもICってどんな仕事をするのか疑問があるかたは、こちらもご覧ください。

building-dream-home.hatenablog.com

また、代表的なインテリアのスタイルはこちらにまとめてあります。

building-dream-home.hatenablog.com

Nさんの簡単なプロフィール

  • ベテランと言っていい女性インテリアコーディネーター。営業担当のIさん曰く「百戦錬磨」
  • 二級建築士の資格を持っていて、設計と被る部分の扱いにも慣れている
  • 設計士のOさんとは複数案件を一緒に担当していて、息がぴったり

感心したこと

センス溢れる提案力とビジョン

まず特筆すべきは、私たちが理想とするイメージをしっかりと把握した上で、それに沿った提案や、時には意外性のある提案をしてくれることです。

伺ったところ、家や部屋のイメージ・ビジュアルが頭の中にしっかりとできていて、それを判断基準に個々のパーツや仕様がうまく収まるかどうかを判断しているのだそうです。

私たちの漠然とした理想を汲んで、それを磨き上げたものをビジョンとして、ぶれずに判断や提案をしてくれるのでとても安心感があります。

しっかりと見極めてくれるので、私たちがこだわりがある部分については、時に冒険と思われるアイデアや、雑多な想いをぶつけて判断してもらう一方で、こだわりが薄い部分、イメージが分かって湧きにくい部分はおまかせしてしまう、といった進め方が中心になりました。

Nさんがどんな提案や判断をしてくるか、とても楽しみでした。

引き出しが多く・知識が豊富

Nさんはとても研究熱心です。例えば気になる家具メーカーは遠方の工場まで見学に行ってしまうほどです。積水ハウスのカタログに掲載されたアイテムに詳しいのは当然として、それ以外の素材メーカーや家具メーカーなども非常によく研究しています。提案力を裏打ちするのは、豊富な知識です。

営業担当のIさんは、クオリティに対するこだわりが強い私たちに対し、良いと思うものがあれば特注でも提案して構わないと伝えていたそうです。おかげで、全く知らなかった素晴らしい素材や、造作・仕上げの細かな工夫まで、いろいろなアイデアが飛び出してきました。

大半のアイデアを採用することになりましたが、なかには予算を超えていたため断念したものもありました。特に、それこそ低価格モデルのLexusが買えてしまう価格の無垢天井材が出てきたときは、横に座っていた営業のIさんが「それは無しって言ったでしょ」とガチギレしていました。お値段を見て断念せざるを得なかったのですが、ラクダの強いこだわりに関連して敢えて提案してくれたことを嬉しく思っています。

細部までおろそかにしない

私たちの求める家のイメージは、直線を基調としたコンテンポラリーでスタイリッシュでありながら、有機的で暖かみのある家です。付け加えれば、多くの樹木を植える庭とリビングの一体感、ブラウンやベージュなど落ち着いた色彩を通じた自然との調和を目指しています。

過度な装飾や自然素材を模した素材はできる限り避け、空間の広がり・素材の質感、適切な照明と最小限の家具を組み合わせて、上品な空間を作り出したいと思っています。

パッと目を引く装飾や主張が強い家具を取り入れないからこそ、細部のちょっとした妥協が全体の印象に大きく影響しかねません。

仕様があらかた決まった後の調整段階だけでも、

  • アイランドキッチンのケコミ板を扉色に変更(設備メーカー標準では一律シルバーグレー)
  • 両脇が壁に接しているキッチンキャビネットも、面棒ではなく側板を入れるよう変更(前からの見た目を重視)
  • 3メートル超のキッチンカウンターは通常2枚の人造大理石天板を貼り合わせるが、接合部が出ないよう1枚仕立てに
  • カウンターの人造大理石天板と、その上部に設置する木製飾り棚の意匠性を合わせる(エッジの面取り加工、近似する色に塗装)
  • 設備メーカーのキッチンカウンター照明を使わず、特注で吊戸棚の一部を細工して別途間接照明を仕込む(意匠性を上げるため)
  • 隣り合う建具の間にくる壁紙を木製パネルに変更することで繋がり感を出す
  • 玄関ホールにある収納扉の蝶番を隠すための特殊加工(曰く、蝶番が芋虫みたいでカッコ悪いから)
  • 2台連結で設置するロールスクリーン。巻き幅が違うため意匠が合わないと言われるもメーカーを説得して特注
  • 収納建具が高さが最高2,500㎜しか用意されていないため、1Fサニタリーの部分のみ天井高をあえて2,500mmに変更
  • 壁一面に目地張りする壁紙が左右対称になるよう、石膏ボードを全て現場で裁断し調整
  • タイルの割り付けをすべて細かく指定(設計士さんと共同で検討)
  • 間接照明が直接目に入らないように角度調整(設計士さんと共同で検討)
  • グレアレス・ダウンライトを設置する天井掘り込みの深さを細かく調整(設計士さんと共同で検討)
  • 巾木の特注(ミニ巾木の現場塗装)

など。文章では説明しにくいのですが、細かい点で、やらなくても大枠に影響はないのですが、意匠性がグンと上がったり、残念だと思わなくて済むような提案をしてくれました。「良い家にしたい」と思って真剣に考えてくれたことがひしひしと感じられます。家が完成した折には、写真も添えて具体的に紹介してみたいと思います。

まとめ

間取りや設備の選定にばかり注力していた私たち。Nさんに担当してもらい、インテリア次第で家の完成度が大きく異なることを実感しました。設計士のOさんと並び、心から信頼できるプロに担当してもらえたことでとても良い家になりそう。完成が待ち遠しいです。

他のハウスメーカーと比較しても決して安いとは言えない積水ハウスですが、提案力など、目に見えないものの価値を実感できたことで、価格の納得感が大幅に高まりました。

施主がしっかりとした考えを持っていることも大事ですが、ハウスメーカー側に積極的に提案をしてもらうように促すことで、彼らのノウハウを最大限活用するのも良い家づくりの一つの在り方だと思います。