はじめに
最近の流行りは、鉄骨のシースルー階段。我が家は、うさぎが極度の高所恐怖症ゆえ、シースルー階段が嫌だったこと、間取り上もシースルー階段が作りにくかったことから、普通の回り階段にしました。
家づくりについて深く考えるまでは、回る部分の段数なんて気にもしなかったのですが、安全性をきちんと考えた上で判断した方が良いですよ、というお話です。
階段の形式
https://allabout.co.jp/の記事によると、主な階段の形式と安全な順番は、以下の通り。
個人的には、直進階段の場合、足を踏み外すと一番下まで落ちてしまう可能性があるため、安全性は低いような気がします。
従来の回り階段
従来の仕様では、6段周りがほとんど。踏面が狭いので足を踏み外しやすく、安全性に欠けます。
吹き寄せ階段
積水ハウスでは、「ハートフル仕様」と呼んでいますが、一般的には「バリアフリー対応」などと呼ばれているようです。
回る部分が4分割されていますが、均等に4分割するのではなく、60度と30度に分けることで、60度部分で方向転換できるため、身体の揺れが少なく、安全性が高いとされています。
少なくとも我が家の近隣にある住宅展示場では、「吹き寄せ階段」を目にすることがなかったため、採用を最終決定する前に、「住まいの参観日」を利用して実例を見に行きました。
踊り場付き階段
モデルルームで見かけることの多い、2段周りの階段です。
踊り場部分が四角形なので、安全性が非常に高く、視覚的にも高級感があります。ただし、他の階段に比べ、階段室に必要な坪数が大きくなります。
我が家も本当は2段周りを採用したかったのですが、他のことに気を取られ、気が付いたときには後述の「吹き寄せ階段」を前提にした間取りで話が進んでおり、途中変更することが適いませんでした。
これら以外にも、人の歩く歩幅を考えると5段周りが良いとおっしゃっている設計士さんのブログも見かけました。
その他の考慮点
階段の安全性や昇降のし易さを考える上でもうひとつ大事なのが、「蹴上」と「踏面」です。
「蹴上」とは、階段1段あたりの「高さ」を、
「踏面」とは、足をのせる踏み板の「奥行きの長さ」を指します。
それぞれ、建築基準法で寸法が決められていますが、「蹴上」は低い方が緩やかな階段になり、「踏面」は広い方が昇降しやすくなります。
建築基準法で定められている寸法ギリギリで作ってしまうと、かなり急勾配の階段になってしまうので、実用性や安全性には欠けます。
「蹴上」と「踏面」の大きさによって、階段室に必要な坪数は変わってきますので、よく考えて決める必要があります。
ウッドワンさんのウェブサイトによると、老後を考えた場合に理想的なのは、
「蹴上は16センチ以下、踏面は30センチ以上」とありますが、一般住宅でそれを実現するのは、かなり難しいのではないかと思います。
我が家の場合、なるべく勾配を緩やかにして欲しいとお願いし、蹴上は19.6センチ、踏面が25センチで、16段上がりの階段になっています。
これから家づくりを始める皆さんのお役に立ちますように。