積水ハウスで、夢をかたちに。

憧れをかたちに、はできなかったけど、3社で迷い積水ハウスになりました。

仕様固めは急かされる?

はじめに

以前の記事で、契約時の5つの不安についてまとめました。

building-dream-home.hatenablog.com

今回は契約後の打合せスケジュールについて、実際のところどうだったか?をまとめたいと思います。

契約に至るまでに、積水ハウスだけで5か月以上、16回の打合せを行い、間取りや設備の大枠はほぼ固まっていました。これは、契約後の予期せぬ増額を避けるとともに、正確な見積もりに基づくハウスメーカー比較を行いたかったからです。

このため平均的な事例と比較すれば、「契約後に決めなければいけないことは少ないはず」と、ラクダは楽観視していました。

一方で、うさぎは契約後に落ち着いてじっくりと仕様を検討することができるのか?不安を感じていました。十分な時間の確保に加え、時間的なプレッシャーを感じながら検討するのは嫌だなと思っていたようです。

不安に感じていた理由

私たちが希望する進め方

私たちがイメージしていたのは、まず設計士やインテリアコーディネーター(IC)さんと相談しアドバイスをもらったうえで、ショールームを訪問したりサンプルを取り寄せたりしてじっくりと考え、その後の打ち合わせで改めて相談して決める流れでした。

また、今日の打合せは壁紙、次回はウィンドートリートメント、その次はキッチン・・・のように、分野ごとに逐次決めていくアプローチも馴染まないと考えていました。

LDKを例に取ると、家具は別にしても、床・天井・壁・照明・キッチン・窓枠や巾木の色など、すべての要素が合わさって一つの空間を作り出すと考えています。これらの要素を同時並行的に考える必要があるだけでなく、素材選びに先立ってICさんと意見交換をしたうえで、デザインの方向性や好みのスタイルについて考える時間が欲しかったのです。

ネット上の情報

ネット上で調べると、契約から着工合意まで早い人は2か月、そうでなくても間取りの大きな変更を含め3か月ぐらいの事例が目につきました。

このスケジュールで進めようとすると、仕様の多くについて、その場にあるサンプルやカタログをもとにしながら打ち合わせの場でバシバシ決めていかないと間に合いません。

積水ハウスのスタイル

積水ハウスは効率を非常に重視する会社だと感じました。打合せを例にとっても、必要最小限のメンバーが打合せに参加することで業務効率を抑える工夫がされています。

打合せの進め方について受けた説明では、

「契約後まず設計士が出てきて~を決め、次にICにバトンタッチして~を決め、最後に設計士が戻ってきて~を詰めて完成です。あ、途中で外構の担当者も入ります。ーごろまでには~を決め、ーごろまでには~を決め、最終決定は~が目標です」 という感じでした。

この説明通りだと、期限がしっかりと切られており、テーマごとに順次決めていく流れになります。更に、設計士とICさんの両方が関係したり、取り合いになる部分が上手く調整できなかったり、全員でコンセプトを議論し共有する時間が持てないのではないかという懸念もありました。

これに対して三井ホームでは、契約前の打合せでも設計士・ICさんが勢ぞろいする機会が何度もあり、時間を使うことに鷹揚な印象でした。これはコストに跳ね返るので、一概に三井ホームのアプローチが良いとは言い切れません。しかし私たちがイメージしていたやり方には、三井ホームの方が馴染みやすいかなと感じていました。

スケジュールへのこだわり?

2023年7月ごろ、2回目か3回目くらいの打ち合わせ、初回プランを提示されたときだったと思います。営業担当から

「仮にスケジュールを作ってみました。目標は、9月末に契約していただき、12月に着工合意すれば、来年の5月か6月にはお引渡しできます」

と言われて、少しびっくりした記憶があります。

そのあとも、折に触れて更新したスケジュール表の提示があり、暗にプレッシャーをかけられているような気分に。とは言え、納得がいくまで検討したいということで、契約まで3か月ほど余計にかかりました。

契約時も、前節で触れたように着工合意にいたるステップを示してくれるとともに、「通常のケースの倍の時間を取っているので大丈夫です。心配いりません」といってくれたのですが、やはりプレッシャーを感じていました。

着工後は、基礎工事 → 建方工事 → 木工事 → 仕上工事 → 外構工事と進んでいきますが、それぞれ担当するチームが違います。早めにスケジュールを固めないと、うまく人員を確保できないという事情もあって、着工日を決めた逆算でスケジュールをつくっていく方針になっているようです。

この辺りも、積水ハウスは他のハウスメーカーに比べてかっちりとしていると感じた点です。他メーカーの場合、着工から引き渡しまでのスケジュールも、積水ハウスに比べゆっくりとしたスケジュールで、結果として工期が後ろにずれてしまうことに関して鷹揚な気がしました。

悪く言えば早く売上をキャッシュ化したい、よく言えば早く家を引き渡してあげたいという気持ちがより強いのが積水ハウスなのかもしれません。

実際のところどうだったか

積水ハウスの標準的な進め方は、「スケジュールに沿ってひとつずつ効率的に決めていく」というやり方で、当初抱いていた不安は必ずしも的外れではありませんでした。

しかしさすが積水ハウス、スケジュールの大枠は維持しつつも杓子定規に進めるのではなく、私たちのニーズに応じて柔軟な対応をしてくれました。大枠のスケジュールが決まっていたために、私たちも集中して取り組めたこともよかったと思います。

結果として、時間的に余裕があったわけではありませんが、集中して取り組んだ密度の濃い家づくりになりました。以下に12月末に締結した契約後の流れをまとめました。

間取りの決定期限は余裕なし!

着工合意のかなり前の段階で、構造計算を行って間取りが成立するかどうかを確認したうえで、建築確認申請やその土地にかかっている地方自治体の規制に関する審査を受けるプロセスが入ります。私たちの場合は、地方自治体の審査に時間がかかるということで、早めに申請する必要がありました。

構造計算に入ってしまうと、家を支える躯体に関する変更はできなくなります。また、確認申請に入ると、構造に関係ない場合でも各部屋の面積が変わってしまう変更はできなくなります。収納の扉の有無も部屋面積に影響する点とは知りませんでした。

実際には構造計算や確認申請をやり直す気があれば変更は可能ですが、その際には工期がずれるだけでなく、追加費用がかかるという話だったと思います。従って内装以外の部分に関しては、契約後多くても数回の打合せで決定する必要がありました。

インテリアの検討で躓いた!

私たちの場合、間取りについては詳細に詰めていたこともあり、設計士との打合せは順調だったのですが、内装の打合せに入ってICさんが参画してきた段階で少し躓きました。

設備以外の内装については漠然としたイメージはあったものの、じっくりと考える余裕がなかった私たち。懸念していた通り、ベルトコンベア式とも言ってもいい効率的なアプローチの滑り出しと、私たちの希望する進め方が合わなかったこともあり、ICさんとの初回打ち合わせ後は気分が落ち込みました。人選してくれた営業Iさんには悪いのですが、これでは上手くいかないんじゃないかとすら思ったくらいです。(その後、ミラクルな提案をしてくれるICさんの本領発揮となったことを付け加えます)

こちらの記事で書いた天井掘り込み問題が発覚したことも事態を一層悪化させました。

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軌道修正は素早かった!

状況に困惑していること、私たちの希望する進め方を伝えてからの軌道修正はさすがでした。特に、先行して進んでいた営業担当、設計士、私たちの議論を、ICさんが素早くキャッチアップしてくれのは素晴らしかったです。

それ以降は、

  • じっくりと理想の家づくり、ライフスタイルについて意見交換する時間を設けてくれた
  • 必要に応じて設計士とICさんが同席する打合せを持ってくれた
  • 打合せで結論を出すことだけにこだわらず、掘り下げた議論に付き合ってくれた
  • 部屋全体のコーディネートを考え、複数の項目を同時並行的に進めるようになった

など、こちらの希望に沿った進め方をしてくれました。例えば壁紙などは、話し始めてから最後の一枚の壁紙が決まるまで1か月ほどかかったと思います。この間に、夫婦合わせてサンゲツ2回、リリカラ1回、トミタ2回のショールーム訪問をしています。

打合せについても「必要であれば何回でもやりましょう」と言ってくれたことも安心感につながりました。実際には打合せを入れようとしてもスケジュールが合わなかったこともありましたが、この姿勢を見せてくれただけで大分気持ちが楽になりました。

一方で私たちもスケジュールを意識しながら、自分たちでできることや下調べは積極的に済ませるようにしたので、結果的には4月上旬にはほぼ固まった状況でした。

仕様決定後もまだ終わらない

思っていたより早く固まったので油断したのか、4月に中旬から下旬にかけて打合せのない週が続きます。

この間、設計士とICさんは、細部の調整や図面・資料作りでとても忙しかったようです。図面やカラーブック(部屋ごとに内装に使われる素材サンプルの写真をまとめたもの)をチェックしていると、間違っている点や認識と異なる点もちらほらとみられ、これらの修正をお願いしている間に時間が過ぎていきます。

ただ、この間に打ち合わせがなかったことでコミュニケーションに時間を要したこと、ゴールデンウィークを挟んだことなどもあり、最後は想定より1週間遅れ、着工日から逆算して資材発注ぎりぎりのタイミングでの着工合意となりました。

まとめ

積水ハウスの標準的な進め方としては、少しプレッシャーをかけ気味にスケジュールを詰めてくる印象です。しかし施主側から要望をはっきりと伝えれば、打合せの回数、進め方、スケジュールなど、しっかりと配慮してくれると思います。

他の大手ハウスメーカーは入口のところからもう少し鷹揚な感じもあったので、時間的プレッシャーをあまり感じたくない方は、積水ハウスより他のハウスメーカーの方が合っているかもしれません。

一方で、契約後の検討作業にあまり時間をかけすぎるのも集中力が切れたり、なかだるみしたり、または目指す家の方向性がブレてしまったりするのではないか?という気もします。

結果論ですが、軽いプレッシャーを受けながらも、柔軟に対応してくれる積水ハウスのやり方は、私たちにとってはプラスだったと思います。