積水ハウスで、夢をかたちに。

憧れをかたちに、はできなかったけど、3社で迷い積水ハウスになりました。

住友林業の初回提案:気分はどん底(後編)

これまで住友林業を最初の候補に考えた理由、初回プラン提案に至る過程について紹介しました。続編として、今回は初回提案の見積もり、および打合せ後半の様子を紹介します。

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見積もりの提示で絶句

プラン提示中から、

  • 外壁タイルをこんなに使って大丈夫かな?
  • 大開口の窓やウッドデッキ、面積が大きいから高いんじゃないか?

とドキドキし始めました。

間取りの説明が終わったタイミングで、営業担当からおずおずと「お見積りですが…」と提示された数字を見て仰天するラクダとうさぎ。

ラクダは気づいていなかったのですが、うさぎによると設計課長が間取りを説明する間、営業担当はずっと思いつめたような顔をしていたようです。

ラクダが考えていた予算

ラクダは、2023年時点での坪単価ランキングなどから保守的(高め)の坪単価を想定し、さらに以下の計算式で予算を設定していました。具体的には、土地購入費を除く消費税込み想定予算総額を、

想定坪単価 × 坪数 × 1.3倍 × 1.1倍

  • 想定坪単価: 住宅産業新聞に掲載されるランキングなどを参考にする
  • 1.3倍:外構などの付帯工事、諸費用、その他費用分を追加
  • 1.1倍:消費税分を追加

で設定していました。家系ブログで予算を公開している方々も、だいたいこの計算式で収まっていました。 ただし、営業担当にはこれよりも1,000万円ほど低い金額を伝えていました。

提示された金額は?

提示された金額には、既にかなり大きな値引きが反映されていました。初回の提示でいきなり大幅な値引きって、「定価」があってないようなものです。不思議ですよね。

大幅な値引きにもかかわらず、提示金額はラクダが想定していた予算を約2,000万円も超過していました。伝えていた予算との比較では、3,000万円の超過です。営業担当が思い詰めた顔をするのも無理はありません。

目を引くのが1,500万円以上にものぼる提案工事。うさぎのこだわりポイントの中で、キッチンと洗面だけは先行して希望を伝えていたので見積りに反映されていましたが、それ以外の要望やアップグレードは反映していない段階でこの金額です。

金額が膨れた原因の一つは全館空調で、部屋ごとの温度調整・加湿機能などは追加していないにも関わらず、400万円以上(消費税前)の増額です。さらに、私たちのプランでは全館空調だけでは能力が足りないので、個別空調も一台追加する必要があるとのこと。「それって全館空調っていうんだっけ…」と絶句です。

既に値引きがされているため、今後の値引きはあまり期待できません。

気を取り直す間もなく、また絶句

プランにはポテンシャルを感じていて諦めたくないラクダは、できる限り冷静さを保ちながら、見積りに関して質問を始めました。

うさぎによれば、金額を伝え終えた営業担当は、肩の荷を下ろしたようなホッとした顔をしていたそうです。ただでさえ金額を見て落ち込んでいるのに、それを見てとても腹がたったとか…。

何が見積もりに含まれているか、含まれていないものはどのぐらいの金額を想定しておけばよいかなど質問していると、設計課長から唐突に、私たちだけでなく営業担当に向けて、

  • ちょっと凝りだすと金額はまだまだ増額する
  • 予算管理をするのは営業担当の仕事なのに…
  • 営業担当が、施主の期待値コントロールをできていないのがいけない

といった趣旨の発言が飛び出します。

推測するに、営業担当が伝えた私たちの予算と希望に乖離があるなかで、「一旦は要望を全部入れてもらって、後で削るモノを考えたい」という私たちの意向を尊重してくれた営業担当と、「予算に無理があるのに、プランを作ってもこの客は払えるのか?」と考えた設計サイドの間で、ひと悶着あったのではないかと推測しています。

「ほら、やっぱりこいつら払えないじゃないか」という設計士の心の声が聞こえるようで、さらに落ち込みました。

住友林業内での人間関係というか、意思疎通の悪さが垣間見えることで、不安が募ります。

タイムアウト

打合せが煮詰まるなか、「さらなる増額も考えると大丈夫かなぁ。いくらまでだったら、いけるかな。どうしたもんかなぁ」と心の中で算段をしながら、「持ち帰って検討する」という趣旨の話を始めるラクダ。

ここで、途中から憮然としていたうさぎが、袖をひっぱりながら「ちょっと!」と睨んできます。促しても発言せず目配せするのをみて、打合せを中断して二人で相談する時間をもらいました。

うさぎは、「ラクダの言い方だと前向きに検討するっていう印象を与えてる。こんな金額払えないよ。もっとはっきりとダメだって言わないと。それに、これが相場ならそもそもの希望から抜本的に検討する必要がある」と言います。

予算金額について事前にすり合わせておらず、住友林業に伝えた1,000万円低い数字がうさぎの頭にあったため(ちなみに、うちは土地・建物とも夫婦で折半します)、一層ギャップが大きく思えたようですが、ギャップが2,000万円であれ、3,000万円であれ、うさぎの言うことはもっともです。ラクダは「もう少しはっきり押し戻すようにするよ」とうさぎに答えて、二人で打合せの場に戻ります。

店長登場、さらに気分が落ちていく

打ち合わせ再開後、うさぎの指摘を踏まえてニュアンスを修正しようとするラクダ。どんよりした空気が漂うなか、打合せの場所に営業担当の上司である店長がやってきました。私たち二人が相談している間に、住友林業チームでも相談をして、てこ入れのために引っ張り出したのだと思います。

店長:「検討していただきありがとうございます。このプランで今月中になんとか契約してもらえませんか?金額面でも精一杯がんばります」

ラクダは心の中で思いました。「契約をいつするかではなく、そもそも検討を続けるかどうかの段階で、そういう押し方は逆効果では?」と。

店長や設計チームが去ったあと、営業担当が空気を変えるためか、「挽板の種類は何がいいですか?」といった質問をしてくるのですが、私たちは心ここにあらず。「え、今その話します?」と思いつつ、どんよりとしたまま打合せが終わりました。

帰宅後

やさぐれるラクダとうさぎ。ほぼ徹夜で相談をしますが、堂々巡りと大喧嘩です。だいたい疲れているときは感情的になるばかりで、良いアイデアがでるわけがありません。

どちらともなく「もうこんなんだったら、注文住宅なんて建てなくてもいいじゃないか?」「だったら、これもあれも諦める。そうしないと建たないんだから」といったあまり建設的でない会話が続くなか、夜が更けていきました。

まとめ

散々だった初回提案。金額だけでなく、分かりあえた感じが全くしなかったことがとても残念でした。この時に、ほぼ住友林業の目は潰えていたのだと思います。

一方で、住友林業が大好きだったうえに、長い間待っていてくれた営業担当に恩義も感じていたラクダは、「もう少し頑張ってみようよ」とうさぎを説得します。

次回は、この打合せ以降の流れについてまとめたいと思います。